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2018年2月22日 • ガイド

オフィスの原状回復工事における「工事区分」って何?

企業が新しいオフィスに移転する時には様々なコストがかかりますが、旧オフィスを借りる前の状態に戻す「原状回復工事」もその1つです。これに関しては企業内の従業員だけで行うのはなかなか難しく、専門の業者の手を借りる場合が多いですが、そこには「工事区分」という基準があります。責任の所在を明確にする役割のあるこの基準は一体どういうものなのか検証していきます。

原状回復工事が必要な理由とは

そもそも原状回復工事とはどのようなものかを考えていきます。企業が新オフィスに移転を決定した時、それまで業務を行っていた旧オフィスがオーナーから借りた物件であれば、入居する前の状態に戻しておかなければなりません(賃貸契約上、義務になっている場合もあります)。これは、今までいたところに新たに入居するオフィスなり個人なりが存在するかもしれないからです。オーナーとしては引き続きその物件で家賃収入を得たいのに、原状回復がされていない状態だと物件の価値が下がってしまいます。したがって、出ていく人は物件の価値をなるべく入居前と変わらないような状態に戻さなければならず、そのために「原状回復の工事」が必要となってくるのです。

工事は具体的に、フロアの床や壁紙の張り替えという大規模なものから、窓枠や天井の塗装、ブラインドの交換、補修クリーニング、電球の交換など細かいものまで、一つ一つきっちりチェックした上で行わなければなりません。実際は綺麗に見えても、家具などを動かしてみると驚くほど汚れていることもあるので、きちんと想定の上対応できるようにしておきたいものです。また、賃貸契約の際に交わした書類に、工事をすべき項目が明記されている場合もあるので、改めてその書類をチェックしておきましょう。

原状回復工事の重要ポイント!工事区分、貸方基準とは

原状回復工事を行うに当たって、重要なポイントとなるのは「借り主はどこまで工事の責任を負うのか」いうことです。例えば、一般のアパートやマンションといった賃貸物件の場合、個人が住んでいる各部屋の工事や原状回復は借り主の責任となりますが、通路やエレベーター、階段、外壁、水道や電気設備といった部分の修繕は貸主(オーナー)が責任を負うべき範疇です。

これはそのままオフィス物件にも当てはまり、どの部分の原状回復(工事、修繕)を誰が行い、費用は誰が負担するのか、責任の所在を明確にする必要があります。そしてその基準の一つとなるのが「工事区分」なのです。区分はそれぞれ「A工事」「B工事」「C工事」という分かりやすい形になっています。これにより、原状回復工事の最中に万が一トラブルがあったとしても、工事区分を元に、比較的スムーズに問題を解決できます。

また、原状回復の工事の時に覚えておきたいもう一つの要素として「貸方基準」というものがあります。これは、借り主と貸し主(オーナー)、どちらが費用負担をするか、どちらが工事発注をするかという基準です。さきほどの賃貸アパート、マンションの例を想起すれば分かりやすいですが、個々のオフィスフロアに関しては借り主、共用部分においては貸し主が工事を発注し、その費用も請け負うのが一般的です。しかしながらこの貸方基準というものはオーナー側の自由な裁量で決められており、借り主にとって不利な条件である可能性や、そもそも貸方基準自体が存在しない、という場合もあります。誤った認識やあやふやな知識でいると後々深刻なトラブルに発展する危険性も高まります。この貸方基準はオフィス退去が決定したら、工事を始める前にすぐにオーナーに確認すると良いでしょう。

工事区分を理解しよう!

さて、原状回復工事の際に、責任を明確にする一つの基準である工事区分は具体的にどうなっているのか、解説していきましょう。

・A工事
まずA工事とは、工事業者の選定、費用負担ともにオーナーである貸し主側が行う部分です。具体的には物件において共同で使用される部分(通路や階段、エレベーター部分、入口部分)や、建物そのものの躯体(床や天井、壁や屋根)といったところになります。しかしながら、場合によっては後ほど説明するB工事区分に該当し、借り主側に責任が発生する場合もあるので念のため確認しておきましょう。

・B工事
B工事こそまさに、(オフィス移転を予定している)借り主たる企業が考慮にいれなければならない工事区分となります。オフィス入居時に、フロア内の扉や壁、天井、照明関係や空調設備を借り主の都合で変えるケースは多いですが、このケースと原状回復の際に行われる工事を全て含めたものがB工事となります。工事業者の選定などはオーナー側が行う場合が多く、思っていた以上に高い金額になる可能性もあるかもしれません。しかしこのB工事においては借り主側もある程度工事に干渉できたり、値段の交渉もできたりするので、積極的に働きかけましょう。

・C工事
C工事は工事業者の選定から値段交渉に至るまで、その全てを借り主側が行うものになっています。オフィスの内装や配線関係の工事が主なものであり、基本的に法律の範囲内であれば自由に工事ができます。C工事は新たに入居する時がメインとなりますが、原状回復も一部C工事で行えることがあります。オーナー側と協議の上(貸方基準を参考にするなど)、原状回復のどの部分においてC工事が可能なのかを確認するようにしましょう。

以上見てきたように退去予定のオフィスの原状回復工事は、オフィス移転作業の中で最もコストに気を配らなければならない項目です。原状回復は基本的にオーナーである貸し主側が主導権をにぎっているので、彼らとの意思疎通がうまく図れていないと、後々に予想していたよりもはるかに高い工事費用を請求されてしまう恐れがあります。A、B、Cといった工事区分を良く理解し、自分のオフィスに当てはめて良く考えた上で、トラブルが発生しないようスムーズに原状回復に関する一連の作業を終了させましょう。

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2018年2月21日 • ガイド

オフィス物件のコストを抑えたい!物件契約の際に値下げ交渉可能な項目

起業する時、もしくはオフィス移転を考える時、当然のことながらあらかじめ立てた条件に合った最適な物件を探すことになります。そんな時に誰しも必ず気になるのは、どれだけ低価格で物件を買うことができるか、ということではないでしょうか。可能な限り費用を抑えて物件を購入することは、経営をうまく軌道に乗せるためのカギともいえますが、今回は特にオーナー側との交渉において値下げが可能な項目を検証していきます。

初期費用はいくら?オフィスを借りるための基礎知識

まずは、そもそもオフィスを借りるのにどれくらいの初期費用がかかるのか、その基本的な知識を頭に入れておかないことには値下げ交渉もままなりません。以下から検証していきましょう。

最初に、一般のアパートやマンションに入居する際にかかる費用が、オフィス物件にも同様にかかるということは基本中の基本というのを覚えておきましょう。すなわち、敷金、礼金、保証金、仲介手数料などといったものです。オフィスの場合には、これらに加えて共益費や駐車場代なども考慮にいれます。以上のものがいわゆる「初期費用」となりますが、月単位では比較的安く感じるかもしれません。しかし、2か月、3か月、そして半年となるにつれその額が大きくなり、経営において負担になってくるケースもあります。
さらにこれに加えて、デスクやイスなどの各種オフィス家具、内装工事費なども必要になってくるので、事業立ち上げやオフィス移転の初期段階では、それに伴うコストを低く抑えることを想定しておきたいところです。

地域やその時の不動産相場によってこの初期費用は大きく変わってきますが、この基本コストを抑えた上で、様々な「値下げ交渉」の手段を考案しましょう。

値下げ交渉のテクニックを伝授!その1

結論から言うと、売りに出されているオフィス物件のほとんどは交渉次第で値下げすることが可能です。その相場はおおよそ賃料の5~10パーセントと考えて差し支えないでしょう。
それでは、どのようにすればオフィス物件の値下げ交渉に成功するのでしょうか。交渉経験の無い人だとなかなかうまくいかず、思ったように値下げを実現できないかもしれません。そのテクニックを考察していきましょう。

まず何よりも分かりやすいのが、適切なオフィス物件をインターネットなどで探している時に「条件交渉可」や「相談可」と記載のあるものを中心に検討する、ということです。初期費用も交渉次第では値下げが可能となる場合があるので、オーナー側とよく相談してみましょう。

次に、空き室状態が長く続いている物件を探す、ということです。一般のアパートやマンションの賃貸契約にも言えることですが、整備不良状態である、事故物件であるなど、いわゆる「ワケアリ物件」の存在はオーナー側の立場に立ってみると頭の痛い問題です。長い空き室状態は死活問題なので早く買い手がついてほしい、と思っているはずであり、交渉時にもある程度の無理(値下げ)にも応じてくれることでしょう。

値下げ交渉のテクニックを伝授!その2

引き続き、オフィス物件の値下げ交渉テクニックを考察していきます。

3つ目のテクニックとしては、立地条件の悪い物件を探す、ということです。建物自体が古い=セキュリティ面が不安である、交通の便が悪い、隣室などに入っている他企業の騒音がうるさい、繁華街から離れている、など様々な理由で買い手のつかない物件というものがあります。そういう物件は値下げ交渉もしやすいといえるでしょう。場合によっては、入居後の数か月は賃料が無料になる、フリーレントも交渉できるかもしれません。

4つ目として挙げられるのが、表向きの募集賃料と、下限の賃料の「ギャップ」を見極めることです。そのギャップは特に、大型のオフィスビルを所有している大手法人によく見られる傾向であり、密かに下限賃料を不動産屋に報告している実情があります。なぜこういうことをするのか、その理由は2点あります。まず第1点目は、安い賃料を設定して募集をしてしまうと、先に入居している企業から相次いで値下げ交渉を受けてしまうからです。2点目は、賃料相場は年間を通して上下動が激しいものであり、借りた時期によって賃料が違うのを防ぐために見せかけの賃料(募集賃料)を設定しているという背景があります。こうした理由をよく理解した上で、オーナー側と賃料交渉に臨めば値下げできる可能性も高まります。

これを怠ったら失敗!交渉時に注意すべきポイント

オフィス物件においては、交渉次第で賃料の値下げも可能ですが、そこには前提条件がいくつかあります。しっかり考慮に入れて交渉に臨むようにしましょう。

まず簡単なポイントとしては、基本的なマナーを遵守する、ということです。いくら値下げの余地があるとはいっても、相手あってのことです。やたらとオーナーに対し値下げを声高に要求してしまったら心証を悪くし、交渉が決裂してしまうかもしれません。まずは5パーセントくらいの賃料値下げ交渉を打診してみて、可能であればそれ以上の値下げ幅も要求してみる、という手順が適切と言えます。また、契約更新時に値下げを要求するのであれば、普段からオーナーとは良好な関係を築いておきましょう。

2つ目は、値下げが可能となるような材料を持っておくことです。交渉ごとにおいては普遍の心理とも言えますが、相手を納得させるためには、こちら側としても説得材料を用意する必要があります。具体的に考えてみましょう。まずは、不動産の登記簿謄本です。これは、いつごろ取得した物件か、当時の価格はいくらだったかを知ることができるものであり、インターネット経由で管轄の法務局から請求が可能となっています。次に、土地の価格を示した資料です。税務署の路線価が最も分かりやすいものと言えるでしょう。宅地1平方メートル当たりの標準価額が分かり、そこから当該物件の適正賃料を割り出すことができます。

以上の様な「材料」を持って、マナーを守って交渉に当たれば賃料値下げが可能となるでしょう。

いかがでしたか。オフィスを移転する時や契約更新をするとき、交渉次第では物件の値下げをすることができます。そこにはかなりの余地があり、むしろ交渉をしないと損をしてしまう、と言えるでしょう。今回紹介してきたような値下げの交渉テクニックを駆使し、事前の準備をしっかりとしたうえで、オーナーと感情論にならないような話し合いを行いましょう。

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2018年2月20日 • ガイド

オフィス移転での荷造り、個人が1週間前から行うことは

企業が効果的な営利活動を行う上で、オフィス移転は一つの選択肢になり得ます。可能な限りスムーズに移転作業を行い、一日でも早く営業ができる体制を整えたいものですが、そのためには従業員一人一人の引越しに対する意識の高さも必要になってきます。今回は「荷造り」という観点から、移転作業を滞りなく行うために必要な要素というものを考えていきたいと思います。

オフィス移転のスケジュールにおける荷造りの重要性

最初に、全体的なオフィス移転のスケジュールを考察することによって、その中における「従業員一人一人の荷造り作業」の重要性を見ていきます。カギとなるのは、その「タイミング」です。

1:移転の決定に伴う前準備を整える
ただ闇雲に「オフィスの移転が決定しました!はい、移動しましょう!」と行動しようとしても、事前にスケジュールを立てておかないと引越し作業は全くもって統一性の取れていないバタバタしたものになってしまいます。まずは、なぜオフィスを移転しなければならないのか、目的を明確にします。そしてその目的に沿って、オフィスの立地条件や内部設備の確認を行いましょう。

2:具体的な移転計画の立案
引越しは、全社規模でのイベントになります。各部署と調整を図り、準備段階で全従業員が引越しできるよう、滞りなく作業を進めましょう。実際に引越しをする日から逆算して必要となってくる各種作業を見える化(スケジュール化)して、「この日にはこの作業を行うべき」という指針を全従業員に周知させるのが重要です。もちろん、荷造り作業もこのスケジュールの中に入ってきます。どのタイミングで作業を始めるか、しっかりと決めましょう。

3:移転先オフィスのレイアウトを考える
荷造りをした物品を新オフィスのどこに置けばいいのか分かりやすい様に、レイアウトを考えておくことも重要です。あらかじめある程度の(オフィス什器の置き場所などの)位置関係を把握しておけば、引越し時にスムーズに設置できます。完成したレイアウトに番号をふっておけばなお良いでしょう。荷造り時に、オフィス用品などを詰め込んだダンボール箱にも同様に番号をふっておくことでどこに置けばよいかさらに分かりやすくなります。

以上の様な手順を参考に、スムーズな移転(従業員の荷造り作業)を行っていきましょう。

荷造りをしよう!事前準備編その1

実際にオフィスの移転スケジュールが決定したら、それに沿って従業員一人一人が移転の準備を行います。まずは、事前に何を用意しておけば効率的に準備ができるかを見ていきます。

・ダンボール箱
デスク周りの様々な備品、特にパソコン関係のオフィス用品を持ち運ぶのに最適なものです。大抵の場合は、引越しの際に専門業者が用意してくれるものなので、存分に活用しましょう。

・ガムテープ
オフィス用品を詰め込んだダンボールを持ち運ぶ際、フタが開いたままだとこぼれ落ちてしまう危険性があります。これも専門業者が用意してくれることが多いガムテープできっちりとめておきましょう。コツとしては、1本のみでは剥がれる危険性もあるので、十字の形で貼るようにするのがベストです。

・エアキャップ
俗にいう「プチプチ」と呼ばれるものです。ダンボールの中に貼りつけておけば緩衝材の役割を果たしてくれ、万が一地面に落としたとしても最小限の被害で済む場合があります。特に、壊れやすい物品を入れる予定の段ボールに同梱しておくと良いでしょう。

以上の様なアイテムを用意した上で、従業員一人一人が新オフィスに持っていくべきもの、廃棄すべきものをちゃんと分けて各自ダンボール箱に詰めていきます。専門業者に持ち運びをお願いする場合は、大体1つ当たり20キロくらいの重さまでにしておきましょう。全て荷造りが終わったら、ダンボールに名前や内容物を書いておき、さらにナンバリングしておけば中に何が入っているか、誰の持ち物なのかが分かりやすく、先ほど述べたように新オフィスに持って行った後でもレイアウトに沿ってスムーズに再配置しやすくなります。

荷造りをしよう!事前準備編その2

さて、ダンボールに詰められない物に関してはどのように荷造りしたら良いのでしょうか。具体的にはオフィスデスクやチェアー、さらには棚や書庫といった大きいサイズのオフィス什器が挙げられます。特に引き出しのついているものに関しては注意が必要となり、持ち運びの最中に引き出しが開いて中のものが飛び出してしまう恐れもあります。大きい什器に関してはに何人かの手を借りて持ち運ばねばならず、引き出しが開いて落ちないように気を遣うのはなかなか難しいものです。それを防ぐためには「養正テープ」というものを引き出しに貼っておくのが一番効果的です。漏れのないよう、一つ一つの引き出しに丁寧に貼っていきましょう。

電子機器関係の引越し時の取り扱いにも注意が必要です。引越しには専門業者の手を借りることが多いですが、彼らはこうした電子機器の離線は行いません。勝手に離線し、パソコンや複合FAX機など、中に入っているデータが失われてしまったら一大事になってしまうからです。従業員各自の責任において離線することになりますが、その前にデータのバックアップなどをしっかりと取っておきましょう。

以上に紹介してきたような事前準備は、引越し当日の大体一週間前までに済ませるのがベストです。滞りなく新オフィスへの引越し作業を行えるようにしておきましょう。

いかがでしたか。オフィスの移転に際しては事前に綿密な計画を立てた後、それに沿って従業員一人一人が滞りなく準備を行うことが必要となります。特に、オフィス用品などを荷造りする作業は重要であり、丁寧に一つ一つダンボール箱に詰め込んだり、大きな什器でも引き出しから物がこぼれ落ちないようにする工夫をしましょう。しっかりと引越し作業に協力することが、新オフィスに移転した後でもスムーズに業務を再開できるカギとなるのです。正直面倒くさい一連の作業となりますが、仕事の一環と思って協力的に動きましょう。

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