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2017年9月12日 • ガイド

快適に業務を行うために参考にしたい、レイアウトと空調の関係性


巷では「オフィスの広い・狭いは我慢できるが、暑い・寒いは我慢できない」と良く言われています。特に近年、季節によって気温の上下動が激しい日本において、オフィス内の空調は快適に仕事を行う上で非常に重要な要素となっています。今回は、オフィス内のレイアウトと空調の関係性について、その重要性を検証していきます。

近年、空調がオフィスにおいて重要となっている背景

特に内勤が中心となっている従業員は、暑い季節や寒い季節においてオフィス内の空調の調整が仕事の効率にも関わってきます。そもそもなぜ空調は必要なのでしょうか。

IT化が進んでいる現在、仕事をするにはパソコンやFAX、プリンターといったものがフル活用されています。しかしこうした機器は稼働の際、大きな熱源となっています。パソコン本体では約60ワットの熱を出しているとも言われ、これが1台ならともかく、オフィス内では大勢の従業員が一斉にパソコンなどの機器を扱っている場合があります。その結果、かなり熱がこもった状態になるのです。
また、企業の中には、従業員の憩いのために清涼飲料水などを入れておく冷蔵庫を設置しているところもあるでしょう。しかしながらこれも熱がこもる原因となっています。この結果、冬でも(機器の熱源のために)暖房ではなく、冷房が必要になってくると言われています。

他にも、空調が必要な原因を検証しましょう。近年のオフィスビルはその構造上、窓を自由に開閉できない場合が多く、必然的にオフィス内の空調に頼らざるを得ない事情があります。また、分煙化が進んでいる現在、喫煙者のためにタバコを吸う部屋が別途必要となり、そこでは空調(空気清浄機)をフル回転させる必要があります。

以上のように、近年のオフィス環境において、空調は欠かせない存在となっているのです。

2種類ある!オフィス空調の様式

賃貸オフィスビル内における空調設備は、ビル全体の50パーセント以上の電力を消費するとも言われています。コスト面において空調設備の設置を考える事は、こうした現状から言っても必須事項となっています。さて、そんなオフィス空調ですが、大別して2つのタイプがあります。以下に紹介していきましょう。

まずは「セントラル空調方式」です。ビル全体における空調をひとまとめにして制御している形式となっています。かつての会社は同じビル内に複数のオフィスがあっても、始業時間や終業時間がほぼ一致していたため、効率面から考えても非常に有効な形式でした。デメリットとしては、ビル側に空調調整(運転時間や温度設定など)が一任されるため、オフィスによっては不快な環境のもとで仕事を強いられる可能性がある、ということです。

次に挙げられるのは「個別空調方式」です。その名の通り、オフィスごとに空調の調整が任せられる形式です。使用していない部屋は空調を切る、在室の人数や時間帯に合わせて空調を調整できるといったメリットがあります。一方で、大規模のビルでは設計上個別空調方式が不可能となっている所もあり、オフィスを設置する条件によっては個別空調を設置しているビルを見つけるのが大変になる、といった事も考えられます。

オフィスに空調機を置くときのポイントとは?

オフィス内でレイアウトの変更を行う際、空調機をどのように設置するかは従業員の仕事の快適さにもつながる重要なポイントです。どのような点を考慮に入れれば良いのでしょうか。

まずは、部屋の使用用途と広さによって必要とされる空調機の能力を決定します。例えば、食堂とオフィスでは求められる空調機の能力も変わってきます。室内をよく見たうえで慎重に検討することは、無駄な消費電力を抑えることにもつながります。

次に、室外機が置けるかどうかの判断です。室外機は室内の熱い空気を外に逃す役割があるので、空調機がフルに能力を発揮するためには欠かせないものです。室外機を置けるベランダ、外壁、そして屋上といった広いスペースがあるか、しっかり確認しましょう。無事室外機を置く場所が決まったら、次は室外機と室内のエアコンをつなぐ配管を設置できるルートがあるかの調査です。屋上に室外機を置く場合は配管ルートがある可能性も高いですが、そうでない場合は壁に穴を空けてルートを確保する必要があります。ビルを貸し出している側が渋る可能性もあるので、あらかじめよく確認しておきましょう。さらに、配管の長さもポイントとなります。長ければ長いほど費用がかかります(特に屋上に室外機を配置する場合は長くなる場合が多いです)。物件によってかかる費用も異なるので、専門業者に見積もりを出してもらうなどすれば、スムーズに事が進みます。

「寒い!暑い!」という不満を抑えるレイアウト

ある研究では、夏の季節にオフィスの室内温度が25度から1度上がるごとに、1.9パーセント生産性が落ちるという結果が出ています。逆に寒すぎるオフィスは体調不良のもととなり、特に女性にとっては転職理由の1つにすらなりうるという現状があります。従業員が快適に仕事を行うといった観点から、空調機とレイアウトの関係性を考えていきましょう。

まず、サーキュレーターの設置が考えられます。基本的に暖かい空気は上の方、冷たい空気は下の方にたまります。サーキュレーターを使って空気の巡りを良くすれば、オフィス内が快適な環境になります。

次に考えられるのは、背の低いパーテーションの設置です。風通しが良くなり、同時にオフィス内のオープンスペース化にも寄与します。

そして空調機や室外機自体にも様々なケアが必要となってきます。日々の仕事に追われていると、つい空調機のメンテナンスを忘れがちです。時間を見つけてフィルター掃除をするだけでも能力がかなり変わってきます。また、室外機の上にオフィス内で発生した書類の山などを置かないようにしましょう。そうすることで空気の循環が悪くなり、結果的に空調機の性能が悪くなることにもつながるのです。

以上のように、従業員の努力で空調機を快適に利用することができます。今一度検討してみましょう。

以上のように、オフィスのレイアウトにおける空調機の存在は非常に重要なものとなっています。従業員が快適に仕事を行うためにも、特に夏や冬といった季節は空調機の設置場所やその能力など、様々な観点から適切な場所に置くようにしましょう。


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