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2017年12月8日 • ワークスタイル

オフィス移転がチャンス!社内意識改革を一緒に行おう


企業は、色々な理由からオフィスを移転する、という機会を持つことがあります。新たな経営展開を通じてさらなる利益を追求するのが主な目的となりますが、移転を機に改めて社内の従業員1人1人の意識改革を促す、といった要素も無視できません。今回は、移転を通じてどのような社内意識改革がもたらされるのかを検証していきましょう。

オフィス移転成功の秘訣!シミュレーションと意識改革

まず、オフィスの移転を成功させるために欠かせない要素を見ていきましょう。

「オフィスを移転する」という社内の一大イベントは、それまで働いてきた環境の根本的見直しをする絶好の機会となります。
オフィスのある地理的場所に営利活動を行う上でどれだけの利点があったのか、それを新オフィスでは継続しつつ、さらに新しい利点を見出せるのか。
オフィス内のデザインやレイアウトは今までの体制で果たして正しかったのか、見直すことでさらなる仕事の効率化を図れるのではないか。
移転前に、こうした要素のシミュレーションをあらかじめ行う必要があります。ロクにシミュレーションもせずに安易に移転しただけでは、業績を伸ばすどころかかえって停滞、さらには悪化させてしまう危険性も高いのです。

そして、移転を無事に成功させるためには、そこで働く1人1人の従業員の「意識改革」も同時に欠かせない要素となります。オフィス移転は一般家庭における引っ越しと同じように、心機一転を図る良い機会となります。ここでつまずいたら幸先悪いスタートだと誰しもが感じることでしょう。そうならないためにも、そして移転前よりもさらに業績を伸ばそうという意識を持ち、これまでの日常業務を見直すことが大切になります。

移転をきっかけに意識改革を!その具体的考え方その1

オフィス移転は、単純に総務部門だけの仕事ではありません。移転により業務をさらに拡大させるためにも、従業員1人1人が同じ方向性の考え方を持ち、全社を挙げて成功させるという意識を強く持たなければならないのです。そのためにも「移転をきっかけに業務フローの改革をしよう」という指針を「見える化」する必要があります。どういった指針があるのかを次に見ていきましょう。

まずは、生産性の向上です。一日の業務内においてムダと思われる部分を削ることは、オフィス移転を機に十分見直せるところでしょう。例えば、今まで大量に発生していた仕事上の紙の書類を移転後の業務において少しでも減らせないか、検討してみることが大切です。いわゆる「業務のペーパーレス化」と呼ばれるものですが、これを実行することにより、今まで紙の書類を収めていたロッカーなどに新たなものを収納できたり、そもそもロッカーをなくすことによって新たなスペースを作り出すことができます。引き続き紙形態の方が都合が良い書類、電子化しても支障の無い書類にしっかり分類するということを移転をきっかけに行ってみましょう。そうすることで、移転後も1人1人が日常的に紙資源の節約化を、高い意識を持って実行することができます。

移転をきっかけに意識改革を!その具体的考え方その2

次に考えられる社内意識の改革は、コミュニケーションの活性化です。現代の企業活動においては、従業員同士のコミュニケーション能力が非常に重要になっています。移転を機に、それまでのオフィス内でのやりとりがどのような状態になっていたかを見直し、それを改革していくことも可能になります。また、既存オフィスではレイアウトの関係上、コミュニケーションがなかなか取りづらかった、ということがあったかもしれません(個人が集中できるデスク形態になっていたため、など)。移転先のオフィスではオープンスペースをもっと多く設けるなどの工夫をし、積極的にコミュニケーションを取れるような環境を作るということも必要となってきます。もちろんそこには「もっとコミュニケーションを取るようにしよう」という従業員の「意識改革」も重要になってくることは言うまでもありません。

コミュニケーションが取りやすい環境になると、創造性の向上にもつながります。「誰がどのような仕事に対するアイデアを持っているのか」が分かりやすくなり、同じ方向性を持っている人間同士が集まってより効率の良い仕事の仕方の発案、実行にも結び付きやすくなるのです。それがやがては全社的なプロジェクトにもつながっていくことでしょう。

ダーツで席決め!?カルビーの大胆な意識改革の方法

スナック菓子業界の最大手であるカルビーは、2010年に大胆な社内改革を施しました。本社オフィスを東京の赤羽から丸の内へ移転。同時に一部本社機能のあった八重洲も全て新オフィスに移行したのです。

この移転の大きな目的は「従業員の働き方改革」にありました。これまでの赤羽のオフィスでは、部署ごとにフロアが分かれており、個々の座席も固定化されていました。「このままでは時代とともに急激に変化するビジネスシーンに対応できない」そう考えた経営陣は、丸の内にオフィスを移転させると同時に、大胆な環境の変化を試みたのです。

まず、オフィス内に存在していたパーテーションなどの仕切りをなくし、役員も含めた従業員すべてを一同に会する、オープンなワンフロアの環境を作り出したのです。さらに、席を固定することのない、いわゆるフリーアドレス制を導入し、座る席は何と毎日ダーツで決めることにしました。午前と午後に分け、午前は従業員とのコミュニケーションを取れるエリアの席、午後は一人で作業に集中できるエリアの席を選ぶなど、各個人のワークスタイルに応じて仕事のできる環境が整えられたのです。

その結果、最初は戸惑う従業員も見られたものの、徐々にそのオープンで自由な空間においてクリエイティブな仕事をする人も増え、2010年以来右肩上がりに業績をアップさせることに成功したのです。

以上見てきたように、オフィス移転をきっかけに社内の意識改革を図るという手法は、企業がさらなる成長を図るうえで欠かせない要素です。今回はカルビーを紹介しましたが、他社の成功事例を研究し、従業員が納得できるようなオフィス移転、意識改革を目指しましょう。